文献詳細
原著
Disseminated Epidermolytic Acanthoma
著者: 清水宏1 木村俊次1
所属機関: 1慶応義塾大学医学部皮膚科教室
ページ範囲:P.1061 - P.1065
文献概要
半米粒大〜米粒大の扁平隆起性疣贅様皮疹が散在性,一部集合して100個以上多発しており,臨床的には青年性扁平疣贅を思わせた.
組織学的にはいわゆる顆粒変性を認めた.
本例は同様部位にpigmentatio petaloides actinicaの合併をみた.
DEA皮疹についてウィルス学的検索を行なうも,ヒト乳頭腫ウィルスは見出しえなかった.従来の報告例を集計し,DEAの臨床的特徴をまとめた.また,その特徴からDEAを扁平疣贅に近いP型と脂漏性角化症に近いS型との2型に分類することを提唱した.
DEAの疾患独立性について若干の考察を加えた.
掲載誌情報