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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科35巻12号

1981年12月発行

原著

Urticarial Vasculitis—膠原病との関係について

著者: 田中俊宏1 樋口貴子1 山元真理子1 堀口裕治1 荻野篤彦1

所属機関: 1国立京都病院皮膚科

ページ範囲:P.1107 - P.1110

文献概要

 組織学的に核崩壊を伴う好中球浸潤像を呈す蕁麻疹様紅斑が繰返し出没する2症例を経験したので報告する.
症例1(16歳,女性)蕁麻疹様皮疹が繰り返し出現し,関節痛・蝶形紅斑様皮疹・精神症状がみられた.補体の一過性の低下・血沈の軽度亢進がみられた.
症例2(16歳,女性)発熱の1週間後に蕁麻疹様皮疹が出現し,同時に多関節痛があった,CRP (4+),γ—グロブリン25%,血沈亢進,ASLO 640 Toddであった.
症例1はSLE,症例2はリウマチ熱との関係を思わせるが,各々の診断基準は満たさない.Urticarial vasculitisは,entityというより,膠原病ないし膠原病様の症候群を構成する1症状にすぎないと考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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