文献詳細
原著
文献概要
21歳男性にみられたcement burnの1例を報告した.本症は,生コンクリートに長時間密着することにより,そのアルカリ度のため,急性に熱傷様潰瘍を生ずるもので,従来のいわゆるセメント皮膚炎とは著しく病像が異なることが注目される.臨床像および組織像より一次刺激による潰瘍形成と考えられ,パッチテストは陰性であった.本症は,手袋や被服により予防可能であるが,今後増加するものと考えられ,生コンクリートを扱う人々の注意が必要と思われる.
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