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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科35巻8号

1981年08月発行

文献概要

原著

腋窩にも皮疹をみた顔面播種状粟粒性狼瘡の1例

著者: 村上静幹1 折原俊夫1 石川英一1

所属機関: 1群馬大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.751 - P.755

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要約 27歳,男子.54年春,下眼瞼,口周囲に,瘙痒を伴う紅色小丘疹が出現し,徐々に顔面全体に拡大,同年10月には,前胸部,腋窩にも,同様皮疹が出現した.臨床的には,顔面,腋窩とも,定型的な顔面播種状毛嚢性狼瘡の皮疹であった.組織学的に,どちらも,開大した毛嚢と,それを囲橈する類上皮様細胞,ラングハンス型巨細胞,およびリンパ球からなる浸潤細胞巣を示した.治療,他医にて,INAH 1日300mgを7週間投与されるも軽快せず,当科にて,ミノサイクリン1日200mg 4週間投与した時点で,臨床的にかなり改善した.本症が,顔面を主たる好発部位とする理由と併せて,毛嚢との関係を病因論的に考察した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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