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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科35巻8号

1981年08月発行

原著

新潟県下のクロモミコーシス

著者: 岡吉郎12 古田島昭五3 松尾茂4 佐藤良夫4 奥田長三郎4

所属機関: 1長岡赤十字病院皮膚科 2新潟大学医学部皮膚科学教室 3長岡中央綜合病院皮膚科 4新潟大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.763 - P.767

文献概要

 新潟県下で昭和40年以来,15年間に6例のクロモミコーシスと1例のPhialophora gougerotii感染症の計7例の黒色真菌感染症を経験した.クロモミコーシスでは発生分布は県下ほぼ全域にわたる.男女比は5対1と男に多く,受診年齢は20歳代1例,40歳代2例,60歳代3例であった.発症部位は顔,背,臀,四肢など各所にみられ,外傷に続発したものは2例であった.組織内菌要素は全例胞子型のみで,原因菌は培養したものではすべてFonsecaea pedrosoiであった.
右腕に生じた1例では定型的な皮疹のほかに肘頭部に一見有棘細胞癌に類似する特異な腫瘤を認めた.しかし組織学的には悪性変化はなく,クロモミコーシスにおける表皮の偽癌性増殖反応の著明なものと考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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