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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科35巻9号

1981年09月発行

文献概要

原著

Duhring疱疹状皮膚炎—細線維状のIgA沈着を認めた症例

著者: 五十嵐良一1 須藤成章1 諸橋正昭1 岡吉郎2

所属機関: 1富山医科薬科大学皮膚科学教室 2長岡赤十字病院皮膚科

ページ範囲:P.789 - P.794

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要約 16歳,男子のDuhring疱疹状皮膚炎の症例を報告した.12歳頃より瘙痒性紅斑が主に上半身に散在性に出現した.初診時,浮腫性紅斑のほか小水疱,痂皮,びらんが認められた.組織学的に表皮下水疱,表皮突起の延長,表皮下に好中球のmicroabscess様構造をみた.紅斑部皮膚について螢光抗体法を施行し,IgAの細線維状沈着が証明された.他の免疫グロブリンや補体成分の沈着はなかった.また血中抗基底膜抗体,抗レチクリン抗体は証明されなかった.HLA抗原はA10,BW35,BW40であった.DDSによく反応し,Duhring疱疹状皮膚炎の典型例であった.本邦においてこれまで報告されたDuhring疱疹状皮膚炎のうち,IgAの沈着をみた15例をまとめた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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