icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科35巻9号

1981年09月発行

原著

MorpheaとPasini-Pierini型進行性特発性皮膚萎縮症の共存例

著者: 池端千佳子12 今村貞夫1

所属機関: 1京都大学医学部皮膚科学教室 2京都大学医学部附属病院皮膚科

ページ範囲:P.807 - P.811

文献概要

 8歳,女子の左大腿部に色素沈着を伴った硬化性局面が生じ,組織学的に真皮全層にわたる膠原線維の膨化と真皮下層から皮下脂肪組織にかけてリンパ球浸潤を認め,臨床的及び組織学的に典型的な限局性強皮症と診断した.一方,腹部に,臍の両側に,淡赤褐色の,およそ手掌大の不整形色素斑が生じ,組織学的に,真皮において線維間隙の狭小化が見られる以外に著変を認めず,パッシーニ・ピエリーニ型進行性特発性皮膚萎縮症と診断した.この両病変部において真皮血管周囲にアルシャンブルー陽性物質を認めたことより,両疾患は,別症として診断はしうるが,発生機序として極めて近縁の関係にあると推測した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら