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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科36巻1号

1982年01月発行

原著

特異なケラトヒアリン顆粒生成を示したUnna-Thost型先天性掌蹠角化腫

著者: 手塚正1 平井玲子1 山崎紘之1

所属機関: 1近畿大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.35 - P.40

文献概要

 8歳,男子の手掌足蹠のビマン性の著しい角化腫について述べた,本症は3代にわたって優性遺伝し,組織学的にPauly反応陽性で,部分的に減少を伴った顆粒層増多がみとめられた.電顕的にケラトヒアリン顆粒は電子密度が著しく低く,微細顆粒状の顆粒から出来ており,一部に均一で電子密度の高い正常のケラトヒアリン顆粒様部分が附着してみとめられた.Marginal bandは正常に形成されていたが,lamella granulesは著しく数が減少し,代って空胞状の顆粒が出現していた.角層には膜様構造物,脂質滴がみとめられ,脂質代謝異常の存在がうかがわれた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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