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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科36巻10号

1982年10月発行

原著

Actinic Granuloma(O'Brien)の1例—環状肉芽腫との組織学的鑑別を中心として

著者: 西本正賢12 難波紘二3 板垣哲朗3

所属機関: 1呉共済病院皮膚科 2岡山大学医学部皮膚科教室 3呉共済病院臨床病理科

ページ範囲:P.973 - P.978

文献概要

 57歳,男.4年前より両側頸部と前胸部に自覚症状のない隆起性連圏状皮疹が出現する.両側頸部では象牙色,軟で堤防状隆起を呈し,隆起部より内側は僅かに色素脱失を示し,毛細血管拡張は伴わない.前胸三角では連圏状隆起性紅斑を示す.組織像では定型的granuloma annulareでみられるnecrobiosis,palisading granuloma,ムチン沈着がみられず,弾性線維貪食を示す組織球肉芽腫と弾性線維の消失が認められ,電顕的にも貪食所見が確認された.これらの所見はO'Brienにより提唱されたactinic granulomaに一致すると考えられる.類縁の疾患であるgranulorna annulareとの鑑別を中心に検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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