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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科36巻3号

1982年03月発行

文献概要

これすぽんでんす

網状肢端色素沈着症—金本氏らの論文を読んで

著者: 荒川保徳1

所属機関: 1秋田県比内町立扇田病院

ページ範囲:P.306 - P.306

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 本症の発生分布については東日本皮膚科学会(昭56,9月.秋田)でも討論がなされ興味深く拝聴した.東大江上波夫教授(東洋史・考古学)は縄文時代人が日本全土に行き渡っていたところに,弥生時代以降,農耕民族や騎馬民族が入って来て縄文人は南北に分けられ,その結果,九州北部から瀬戸内を通って畿内,伊勢湾あたりとその外側(九州南部を含む)では頭の形も気質も違うと云う.また京都芸大梅原猛教授(哲学)も縄文時代人の日本に弥生時代人が進入し,九州〜近畿地方を中心にして日本国を統一し,日本固有の土着民は北と南に追われ,その結果,人種において,言葉において,また風習においても琉球がアイヌに似ていると云っている.こうしてみると此の病気のルーツは案外,縄文時代にまでさかのぼるのではあるまいか.非常にロマンを秘めた疾患のように思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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