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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科36巻4号

1982年04月発行

文献概要

原著

"Large Cell Lymphocytoma"と思われる1例

著者: 崔洙公1 長谷哲男1 中嶋弘1 永井隆吉1 平井義雄2

所属機関: 1横浜市立大学医学部皮膚科教室 2横浜赤十字病院皮膚科

ページ範囲:P.371 - P.373

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 59歳,女子.半年前に出現した頭頂部の赤褐色腫瘤を摘出したところ,特異な組織像を呈していた.真皮全層に著しい多型性を示す巨大なリンパ球様の細胞と均一な小リンパ球との大小2種の細胞が,それぞれ独立に集積して密に浸潤し,両者が相接する部分に移行は認められず,境界明瞭であった.悪性リンパ腫かcutaneous lymphoid hyperplasiaかに関して諸説紛紛として見解の一致をみなかったが,1980年にDuncanらが新たに提唱した"Large Cell Lymphocytoma"にきわめてよく似ており,両者は同一の疾患と思われた.われわれの症例を報告し,この新しい疾患概念に対し考按を加えてみた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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