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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科36巻4号

1982年04月発行

原著

特異な臨床像を呈したInflammatory Linear Verrucous Epidermal Nevus—電顕的検討と文献的考察

著者: 宮入宏之1 前田哲夫1 諸橋正昭1

所属機関: 1富山医科薬科大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.411 - P.417

文献概要

 41歳,男性.幼小児期より左上肢に列序性配列を示す皮疹を認める.この皮疹は幅が広く,上腕から前腕上部にかけては色素沈着性で,それと連続性に脱色素性の皮疹が手背までおよぶという特異な臨床像を呈する.電顕像では真皮毛細血管において,基底膜の多層化,肥厚化と核が均質化して電子密度の高くなった特異な形態を示す内皮細胞が観察された.また血管周囲にリンパ球,組織球のほか,マスト細胞の浸潤もかなり多くみられた.本例はその臨床像とともに,経過中に定型的なミベリ汗孔角化症を合併した珍しい症例と考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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