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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科36巻5号

1982年05月発行

文献概要

原著

経過中に特発性大腿骨頭壊死を合併した全身性エリテマトーデスの1例

著者: 中野朝益1 大熊守也1 手塚正1

所属機関: 1近畿大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.449 - P.453

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 34歳主婦のSystemic Lupus Erythematosus (SLE)の経過中に特発性大腿骨頭壊死を合併した1例を報告した.特発性大腿骨頭壊死は大腿骨頭への血行障害によって骨頭の壊死,破壊,変形を生じ,関節痛,可動制限,歩行障害など日常生活に著しい障害をもたらす重要股関節疾患である.その病因についてはSLEが骨壊死を生じる基礎疾患であるのか,原疾患の治療に使用されたステロイド剤の影響によるものか未だ定説は得られていない.しかし特発性大腿骨頭壊死は最近増加の傾向にあり,治療上早期に的確な診断を下すことが重要であり,皮膚科医も本疾患の存在を認識し,早期発見に努める必要があると考え,SLEと特発性大腿骨頭壊死の関係について文献的考察をおこなった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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