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原著
文献概要
40歳,女性.下腿ついで顔面,前腕に小水疱や膿疱を伴う有痛性浮腫性紅斑が出現し,組織学的には好中球を主とする細胞浸潤,核崩壊を認めた.末梢血白血球数増加,血沈中等度九進,CRP陽性,補体成分増加がみられたがASLO正常,免疫グロブリン正常,抗核抗体は陰性であった.螢光抗体直接法で表皮真皮接合部にIgM, IgG, IgA,フィブリノーゲンおよびC3の顆粒状沈着を認め,C3は乳頭血管にも陽性であった.この事実は,鼻炎が先行しStreptococcusの皮内反応が陽性であったこととあわせ,本例が特に細菌の関与するimmune complex diseaseの可能性をもつ症例であることを示唆する.
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