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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科36巻8号

1982年08月発行

文献概要

原著

Hidroacanthoma Simplexの1例

著者: 赤松徹1 守田英治1 藤田優1

所属機関: 1千葉大学医学部皮膚科教育

ページ範囲:P.783 - P.788

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 52歳,家婦.約10年前より左腰部に無自覚性皮疹あり,徐々に拡大してきた.初診時,2.1cm×3.0cmほぼ楕円形.境界明瞭な赤褐色調扁平隆起性局面を認める.組織学的に肥厚した麦皮内に周囲正常有棘細胞と明確に境された腫瘍細胞巣が多発してみられ,基底層近くには管腔構造が存在する.さらに,これら管腔構造が真皮内へ連続性に増殖を示す部分,表皮と不連続に真内に増殖を示す部分がみられる.腫瘍細胞巣はPAS染色.succinic dehydrogenase,phosphorylase,acid phosphataseにて陽性を示す.上記管腔構造には電顕所見上2つの型がある.
本症例を典型的HSとすることはできないが,poroma腫瘍の発生病理を考える上で興味深いと考えここに報告し,若干の考えを述べた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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