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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科36巻9号

1982年09月発行

文献概要

原著

転移性皮膚癌にみられたElimination現象

著者: 森下美知子1 設楽篤幸1 佐藤良夫1

所属機関: 1新潟大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.855 - P.859

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 51歳,男子.肺癌の治療中に右側頭部に紅色腫瘤が出現.組織学的にtubularadenocarcinomaの転移像であった.内臓悪性腫瘍の皮膚転移,特に男性における肺癌の皮膚転移はまれなものではないが,組織学的に腫瘍細胞のelimination現象を示唆する所見が認められた.すなわち腫瘍細胞が経毛包性に,一部は経表皮性に排出される像を認めた.また転移性皮膚癌の頻度と肺癌の皮膚転移についても若干述べた,Elimination現象が認められた転移性皮膚癌の本邦報告例は4例で,自験例も含めてすべて腺癌である点は興味深いところである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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