icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科37巻1号

1983年01月発行

文献概要

原著

Osler痛斑(結節)の1例

著者: 末木博彦1 福岡俊明1 村田譲治1 藤澤龍一1 井上紳2 篠原文雄2

所属機関: 1昭和大学医学部皮膚科教室 2昭和大学医学部第三内科教室

ページ範囲:P.75 - P.79

文献購入ページに移動
 24歳,女性.12歳時,僧帽弁閉鎖不全症の診断を受ける.55年4月,抜歯後,38℃台の発熱を繰り返し,不整脈も出現.同年9月4日当院第三内科に入院.亜急性細菌性心内膜炎の診断のもとに,抗生物質を中心とした治療中,11月25日,右足底から足縁にかけ,浸潤を触れる半米粒大〜小豆大の有痛性紅斑が出現.27日には合計15個となった.組織学的には,真皮上中層を中心とするleukocytoclastic vasculitisの所見を含む血管炎と血管周囲性細胞浸潤を呈した.皮疹の全経過は7日間であった.本症は従来,塞栓によるものと考えられていたが,最近の免疫学的検索により,アレルギー機序の関与が推定される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?