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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科37巻11号

1983年11月発行

原著

Atypical Bullous Pemphigoidの3例

著者: 木花光1 仲弥1 西川武二1 田村晋也2 石川謹也2

所属機関: 1慶応義塾大学医学部皮膚科教室 2川崎市立川崎病院皮膚科

ページ範囲:P.991 - P.994

文献概要

 非定型的臨床像を呈した類天疱瘡の3例を報告した.略全身に中心部色素沈着傾向を有する環状紅斑が多発融合し,紅斑上に若干の小水疱が見られた.臨床検査成績では好酸球増多症を2例に認めた.組織学的には2例で表皮下水疱を認め,他の1例ではeosinophilic spongiosisが見られた.螢光抗体法にて3例共,病変皮膚の表皮基底膜部にIgG,C3の沈着を認め,2例に循環抗基底膜抗体が陽性であった.1例はDDSが一時的に有効,1例は併発していた膀胱癌にて死亡した.若干の文献的考察を加え,現時点では自験例は免疫病理学的所見を重視して,類天疱瘡の非定型例としておくのが最適であると考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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