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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科37巻11号

1983年11月発行

文献概要

原著

高ガンマグロブリン血症性紫斑—限局性強皮症,尋常性乾癬を伴った症例

著者: 斉藤隆三1 亀山孝一郎1 加藤一郎1

所属機関: 1北里大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.995 - P.999

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 40歳,男の両下腿に2年前より点状紫斑が出没する.運動負荷をかけると軽い痛みのような不快感が下腿に生じ紫斑をみるが,約1週間で消褪する.別に背部に10年来,萎縮局面があり病理組織所見により限局性強皮症と診断.また,3年前より乾癬病変がある.肝障害に基づく高ガンマグロブリン血症性紫斑と考えられ,強皮症,乾癬は紫斑と直接の関連性はないものと思われた.検査所見で,高ガンマグロブリン血症,RAテスト(+),RAHA 2,560倍,抗核抗体陽性などの所見があり,螢光抗体直接法ではIgMとフィブリノーゲンが血管壁に認められた.血中免疫複合体は陰性であった.これらの所見は何らかの自己免疫的性格を有し,それによる蛋白異常を来したものと思われる.過去10年間に経験した本疾患6例を集計し,免疫学的所見などについて文献的に考察した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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