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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科37巻12号

1983年12月発行

文献概要

原著

Livedoid Vasculitisの1例

著者: 加藤卓朗1 角田克博1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.1067 - P.1071

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 17歳,男子にみられたlivedoid vasculitisの1例を報告した.臨床的には,下腿から足背にかけて,毛細血管拡張と色素沈着を伴う暗赤色斑が散在し,その中央部には有痛性潰瘍がみられた.明らかなlivedo所見はなかった.病理組織学的には,乳頭層と潰瘍直下の真皮中層に小血管の拡張と充血,壁の肥厚,内皮細胞増殖,および小円形細胞を主とする血管周囲性の細胞浸潤をみた.また血管壁には,IgA,IgM,C3C,フィブリノーゲンの沈着が証明された.
 現在,本症との異同が注目されているlivedo reticularis with summer ulcerationとatrophieblancheを含めて検討を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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