icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科37巻12号

1983年12月発行

文献概要

原著

Eosinophilic Cellulitisの1例

著者: 大和谷淑子1 西井美代子1 川津友子1

所属機関: 1関西労災病院皮膚科

ページ範囲:P.1079 - P.1083

文献購入ページに移動
 54歳,男性.昭和57年5月中旬より左前腕全体が腫脹し,皮疹が全身に拡大した.皮疹は淡紅色〜白色調丘疹,浸潤性紅斑,紅色結節よりなり,結節は中心より褪色し長期間緑灰色浸潤性局面を残す.組織学的に真皮の密な好酸球浸潤と,変性した結合織を組織球と好酸球がとり囲む像(flame figure)を認める.末梢血中及び骨髄中好酸球増多(最高54%),IgE高値,ダニ抗原皮内反応強陽性以外検査に異常所見なく,全身状態も良好である.抗ヒスタミン剤内服とステロイド外用治療を行ない,皮疹新生は約3カ月続いたが,以後しだいに軽快し,昭和58年3月にはほぼ消褪した.血中好酸球も正常値となり,IgEはなお高値ながら低下傾向を認める.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?