icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科37巻2号

1983年02月発行

文献概要

原著

日光蕁麻疹と多形日光疹の併発例

著者: 田中俊宏1 荻野篤彦1 堀尾武2

所属機関: 1国立京都病院皮膚科 2京都大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.153 - P.156

文献購入ページに移動
 55歳,女性で日光蕁麻疹と多形日光疹の併発例を経験した.自験例の日光蕁麻疹の作用波長は280〜690mmであり,被動転嫁および逆被動転嫁試験はともに陰性.また,in vitroで日光照射した患者血清を皮内注射したが膨疹は生じなかった.一方,本例の多形日光疹はUV-A (320〜400nm)および可視光線(〜740nm)照射では誘発されず,UV-B(280〜320nm)に対するMEDは正常であったが,UV-Bの比較的大量照射により遅発性の湿疹型反応が惹起された.日光蕁麻疹と多形日光疹の併発例は,われわれが渉猟した限りでは本邦ではいまだ報告をみない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?