臨床皮膚科37巻4号

1983年04月発行

原著

色素失調症の1例

著者： 山田晃司¹ 馬野詠子¹ 横山美保子¹ 伊藤一成¹ 渡辺靖¹ 堀祥子² 村山隆志² 岩田純介³ 余幸司⁴ 石橋康正⁴

所属機関： ¹中央鉄道病院皮膚科 ²中央鉄道病院小児科 ³中央鉄道病院眼科 ⁴東京大学医学部皮膚科教室

ページ範囲：P.339 - P.345

　色素失調症の1例を経験し，生後13日目の右前腕の紅斑より得た皮膚組織を用いて電顕的検索に供した，その結果，表皮内の所々に変性したケラチノサイトを認め，それらの一部はcolloid bodyに近い形態を示していた．又，表皮内メラノサイトと思われる細胞内に車軸様構造を示す物質を認めたが，その本態は不明であった．