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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科37巻4号

1983年04月発行

原著

天疱瘡抗体を認めた水疱性類天疱瘡の1例

著者: 影下登志郎1 野尻桂子1 城野昌義1 小野友道1

所属機関: 1熊本大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.353 - P.357

文献概要

 72歳女子,全身に紅斑・水疱・糜燗を生じ,生検標本では病理組織学的に表皮下水疱が認められたが,螢光抗体直接および間接法で表皮細胞間と表皮真皮境界部にIgGおよびC3の沈着と抗表皮細胞間抗体・抗基底膜抗体の両者が証明され,天疱瘡抗体を認めた水疱性類天疱瘡もしくは尋常天疱瘡と水疱性類天疱瘡の合併例と考えられる成績が得られた.この稀な症例はまだ本邦では報告されず,海外に7例の報告があるに過ぎないが,自己免疫制御機構の破綻という機序を考慮すれば,必ずしも稀有な所見ではないかもしれない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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