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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科37巻8号

1983年08月発行

文献概要

原著

Malignant Clear Cell Hidradenoma

著者: 久保田潔1 熊切正信1

所属機関: 1北海道大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.723 - P.727

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 92歳,女性の顔面に生じ,遠隔転移を起こしたmalignant clear cell hidradenomaの1例を報告した.臨床的には,中心が潰瘍化した鮮紅色の巨大な腫瘤である.組織学的には,胞体が明るく,異型性のある核をもつ腫瘍細胞が小葉状の集塊を作り,薄い間質によって境されており,一部では管腔様構造,癌真珠の形成もみられた.酵素組織化学的には,フォスフォリラーゼとβ—グルクロニダーゼ陰性,コハク酸脱水素酵素,酸性フォスファターゼ,ロイシンアミノペプチダーゼ及びインドキシルエステラーゼはいずれも陽性であった.電顕的には,真皮内汗管への分化を示す細胞が不規則な空隙を作っていた.
 本症はエクリン由来の汗腺癌とされているが,自験例もエクリン由来と考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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