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原著
京都府立医科大学皮膚科における最近10年間(昭和47年〜56年)の皮膚付属器腫瘍の統計
著者: 丸尾充1 大瀬千年1 松原基夫1 岸本三郎1 安野洋一1 上田恵一1 外松茂太郎1
所属機関: 1京都府立医科大学皮膚科教室
ページ範囲:P.729 - P.733
文献購入ページに移動1)10年間の外来新患総数は49,027人で,新患総数に対する割合は0.38%であった.
2)汗器官腫瘍は43例であり,エックリン系腫瘍は8例,アポクリン系腫瘍3例,未決腫瘍が32例であった.
3)毛包腫瘍は85例であり,毛母腫,多発性毛包嚢腫が多くみられた.
4)脂腺腫瘍は57例であり,大部分は脂腺母斑であった.
5)悪性腫瘍は7例であり,4例に転移が認められた.悪性度において付属器以外の表皮から発生する有棘細胞癌より高いと思われるので,診断に際しては臨床所見,組織学的検索と共に酵素化学的,電子顕微鏡的検索をあわせて行ない,より確実に診断することが肝要と思われる.
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