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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科37巻9号

1983年09月発行

文献概要

原著

Pseudopyogenic Granulomaの1例—光顕および電顕的観察

著者: 泉谷一裕1 濱田稔夫1 鈴木伸典2

所属機関: 1大阪市立大学医学部皮膚科教室 2市立吹田市民病院皮膚科

ページ範囲:P.757 - P.764

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要約 22歳,主婦,妊娠3カ月.約1年前より左耳介および外耳道入口部に瘙痒を伴う紫赤色,米粒大から豌豆大丘疹が4個存在しており,所属リンパ節は触知しない.組織学的に真皮上・中層に壁の増殖を伴う異常血管とリンパ球,組織球,好酸球の密な細胞浸潤を示した.電顕的には異常血管の内皮細胞は,不規則な核と無数のcytoplasmic filamentsやWeibel-Palade granuleも認められ,典型的なpseudopyogenic granulomaと考えられた.Pseudopyogenic granuloma,angiolymphoid hyperplasia with eosinophiliaの両者は臨床的,組織学的に非常に類似する所見が多いが,現時点では,臨床像,光顕所見および電顕所見に特異的な像を呈するpseudopyogenic granulomaを独立疾患としておく方が賢明であると考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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