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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科37巻9号

1983年09月発行

原著

経過中肺への一過性浸潤を認めたCutaneous T-cell Lymphomaの1例

著者: 安田和正1 平野京子1 根本則道2

所属機関: 1東京女子医科大学第二病院皮膚科教室 2日本大学医学部第一病理学教室

ページ範囲:P.765 - P.770

文献概要

 症例:75歳,男.初診:1979年8月.約半年程前より右下腿伸側ほぼ中央に鶏卵大の皮下腫瘍を認め,次第に増大し表面に潰瘍を形成してきた.病理組織学的には真皮より皮下組織にかけてびまん性の密な細胞浸潤を認めた.抗T抗体を使用した酵素抗体法,腫瘍細胞の表面形質及び電顕所見より,腫瘍細胞が末梢型のinducer/helper T-cellと同定した.初診より約2年経過して肺に突然多数の腫瘍の浸潤像を認めたが,predonine 10mg/dayの投与で2週間後には肺への浸潤像は全く消失した.その後更に1年を経過した現在,リンパ節,骨髄及び末梢血などへの腫瘍細胞の出現はみられていない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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