文献詳細
原著
文献概要
34歳,女性,事務員.患者はコロン水をスプレーで両耳の後ろにつける習慣があった.昭和57年6月,突然両側頸部の色素沈着に気づいた.常用コロン水2種の分析により,bergapten(5-methoxypsoralen),tonalide,musk keton,2-acetonaphtonなどの光増感物質が検出された.患者と正常対照者2名にコロン水2種と,検出された上記物質の光貼布試験を行った.患者ではbergapten含有コロン水とbergaptenに,対照者ではbergaptenにのみ光毒性反応を認め,本症例をbergapten含有コロン水による光毒性反応と考えた.近年では稀な古典的ベルロック皮膚炎の1例を報告した.
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