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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科38巻1号

1984年01月発行

原著

列序性配列を示す網状色素沈着症の1例

著者: 長尾貞紀1 佐藤紀夫1 飯島進1

所属機関: 1福島県立医科大学皮膚科教室

ページ範囲:P.17 - P.22

文献概要

 8歳,女児の躯幹・四肢に列序性に配列する網状の色素沈着症の1例を報告した.本症例は3〜4歳頃右前胸部に色素斑を生じ,徐々に増加した.自覚症はなく,17歳まで全身状態は良好である.個疹は1〜5mm×7〜10mm大の境界明瞭な淡褐色斑で,その色調は単一で濃淡は殆どなく,わずかに陥凹している.これらは互いに融合して網状を呈し,躯幹では帯状に,四肢では線状に配列している.組織学的に表皮のメラニン増加がある.手背・足背は正常である.本症例を鑑別すべき疾患と比較検討したところ,これまで自験例のような症例の報告はみられないので,ここにこれを列序性網状色素沈着症(仮称)として記録した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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