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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科38巻10号

1984年10月発行

原著

Fibrous Papule of the Noseの2例—興味ある組織像を伴った1例を含めて

著者: 木村俊次1

所属機関: 1国家公務員共済組合連合会立川病院皮膚科

ページ範囲:P.967 - P.971

文献概要

 症例1:50歳,男.右鼻翼部に10年来ポリープ状腫瘤が単発.直径7mm,高さ10mm,弾性軟,常色,表面ほぼ平滑で自覚症を欠く,組織像:表皮はbasal melanosisと大型明調細胞,真皮は大小の血管増生・拡張,血管・毛嚢周囲性層状膠原線維増生,星形や2核の結合織細胞あり.この他,特筆すべき所見としてコロイド小体形成と表皮直下の基底細胞様細胞小塊とを認めた.
 症例2:32歳,家婦.鼻尖に9カ月前丘疹出現し,その1カ月後に消失した,同部に1カ月来再び丘疹出現し漸次増大.直径3mm,高さ1.5mm,紅色,硬,表面平滑,ドーム状で自覚症なし.組織像:症例1に比べて表面のbasal melanosis少なく,逆に真皮では小血管増生・小円形細胞浸潤が目立ち,2〜4核の結合織細胞も多数存在する.
 症例1,2ともマスト細胞が軽度増加する.Fibrous papule of the noseの内外報告例を集め,本症の位置づけを論じた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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