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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科38巻2号

1984年02月発行

文献概要

原著

黒子様形態を示すアミロイドーシス

著者: 堀口典子1 氏原真弓1 堀口裕治1 尾崎元昭1 今村貞夫1

所属機関: 1京都大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.159 - P.163

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 我々は,臨床的に黒子様形態を示す5例のアミロイドーシスを経験した.皮疹は,壮年以上の男性に多く,上背部,前胸部,上腕伸側部に存在する褐色粟粒大の黒子様形態を示す丘疹であり,前胸部では色素沈着を伴わず,上背部や上腕部では,びまん性の褐色色素沈着を伴っていた.又,上腕伸側部のものは一見,毛孔性苔癬様形態を示していた.又,患者の多くには,長年の湿疹やアトピー歴があった.これらの丘疹は組織学的に真皮乳頭層の汗管周囲のアミロイド沈着を特徴とし,同部の角層肥厚や真皮乳頭層の拡大を伴う場合もあった.又,表皮のコロイド体や基底層の液化変性を伴う例もあるところより,湿疹やアトピー性皮膚炎より続発性に生じたアミロイドーシスの可能性もあると考え,その際,汗管周囲の表皮細胞が変性を受けやすいのではないかと思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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