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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科38巻3号

1984年03月発行

文献概要

原著

Civatte Bodyの電顕および螢光抗体法による研究—扁平苔癬とエリテマトーデスの比較

著者: 木内一佳志1 三橋善比古1

所属機関: 1弘前大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.215 - P.221

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 扁平苔癬(Lp),Lp型薬疹,SLEおよびDLEにおいてみられたCivatte body(Cb)を,電顕および螢光抗体直接法(DIF)により観察したところ,1)Cbの出現と基底細胞の液状変性との間に高い相関をみ,2)DIFでCbに一致してIgMとfibrinogenの沈着が高頻度にみられた.3)電顕的観察では,Cbは細線維塊よりなり,細胞内小器官の遺残を認めた.4)SLEのCbとLpのそれとの比較では,本質的差異はなかった.以上から,Cbは疾患の原因を示すものではなく,種々の原因によって障害された表皮細胞の変性終末像であり,基底細胞の液状変性は誘因の1つと考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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