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原著
文献概要
爪下外骨腫の3例(12歳,男子.19歳,女性,19歳,女性)を経験したので報告した.本症は近年,病理組織学的に骨軟骨腫型と外骨腫型の2型に分類されている.症例1は典型的な骨軟骨腫型,症例2は菲薄化した軟骨帽を有する骨軟骨腫型であったが軟骨の一部に亀裂像を認めた.症例3は骨軟骨腫型と外骨腫型の中間型ともいえる像を呈していた.軟骨の変性に注目し,自験例及び文献的に検討を加えた結果,外骨腫型は骨軟骨腫型の変性像と考えられ,爪下外骨腫の多くは病理組織学的に基本的には骨軟骨腫であって,外的因子の影響をうけ多彩な組織像を呈すると思われる.
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