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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科38巻6号

1984年06月発行

原著

Amyloidosis Cutis Nodularis Atrophicansの1例における沈着アミロイドの検討

著者: 増田智栄子1 林正幸1 亀田洋1 中嶋弘1 永井隆吉1

所属機関: 1横浜市立大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.545 - P.547

文献概要

 60歳,女性.外陰部から大腿部にかけて計4個の柔かい結節を生じたamyloidosiscutis nodularis atrophicans (Gottron)の1例を報告した.病理組織化学的に,真皮全層および皮下組織にわたり,びまん性あるいは塊状に,また血管・付属器周囲にアミロイド物質の沈着を認め,その近接部に主として形質細胞よりなる細胞浸潤をみた.血清学的にM蛋白は証明されなかったが,局所浸潤形質細胞には,免疫グロブリンL鎖(κ,λ型),Bence-Jones蛋白(κ,λ型)の局在がPAP法により証明された.以上より,本症は,これら形質細胞が産生する免疫グロブリンL鎖ないしBence-Jones蛋白がアミロイド蛋白(AL)に変化して沈着した結果生じたものと推察した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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