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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科38巻7号

1984年07月発行

原著

好酸球性膿疱性毛嚢炎—組織像形成機序の解析の試み

著者: 中村晃一郎1 竹松英明1 五十嵐稔1 田上八朗1

所属機関: 1東北大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.615 - P.618

文献概要

要約 29歳,女性.初診3カ月前より両頬部,上肢に痒い環状の紅斑局面が出現.末梢血に好酸球増多(15%)を見,病理組織像では毛嚢上皮内に好酸球が主体の膿疱形成を認め,好酸球性膿疱性毛嚢炎と診断.本症ではこの症例を含め毛嚢,脂腺にAlcian blue染色陽性像を認める報告が7例ある.毛嚢壁破壊のある酒皶2例,毛孔性角化症1例でも同様の陽性物質沈着があり,このムチン沈着は毛嚢壁破壊に二次的なものと考えた.一方,毛嚢脂腺への好酸球遊走機序を解明すべく行なったin vitroの走化性の実験からは,皮脂が好中球に対して著明な,また好酸球にも弱いながら走化性活性を有することを認めた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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