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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科38巻7号

1984年07月発行

原著

菌体周囲沈着物を認めたクロモミコーシスの2例

著者: 松尾茂1 奥田長三郎1 竹内誠司1 佐藤良夫1 黒川捷

所属機関: 1新潟大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.703 - P.706

文献概要

 クロモミコーシスにおいて菌体周囲沈着物を認めた報告はきわめて少ない.症例1は34歳,女性.約10年前に発症した背部の鱗屑を有する浸潤性紅斑.症例2は70歳,男性.数年前に発症した左臀部の痂皮状の鱗屑を伴う浸潤性紅斑.2例とも外傷の既往はなく,原因菌はFonsecaea pedrosoiであった.組織学的に真皮に多核白血球からなる微小膿瘍がみられ,そこに存在するsclerotic cellsの周囲にエオジン好性物質の沈着を認めた.この沈着物質は星芒状体と同質のものと考えられ,その形成には多核白血球が関与しているものと推測された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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