icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科38巻8号

1984年08月発行

文献概要

原著

Cutaneous Plasmacytosisの1例

著者: 石井則久1 宮川淳子1 林正幸1 中嶋弘1

所属機関: 1横浜市立大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.725 - P.729

文献購入ページに移動
 66歳,女性.1年前より,ほぼ全身に自覚症のない直径5〜30mm,不正形の赤褐色〜暗褐色斑を多数認めた.組織学的には真皮,一部皮下組織に血管周囲を中心とするpatchyな形質細胞の浸潤を認めた.この形質細胞には異型性,分裂像を認めなかった.PAP法では,この形質細胞はIgG,IgA,κlight chain,λlight chainで陽性,IgMは軽度陽性,IgEは陰性所見を呈した.従って,多クローン性の形質細胞浸潤と結論した.また,STS陽性であったが,抗生物質内服療法による皮疹の変化はみられなかった.これらより本症例を皮膚に限局するcutaneous plasmacytosisと診断した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?