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原著
限局性多発性神経線維腫—自験2例と内外報告例の検討
著者: 大草康弘1 長島正治1
所属機関: 1杏林大学医学部皮膚科教室
ページ範囲:P.761 - P.765
文献購入ページに移動 身体の一部皮膚に限局して多発した神経線維腫の2例を報告した.第1例は33歳男性,左肩から鎖骨部,上腕伸側に,第2例は55歳女性,右耳後部,顎下,側頸部から上腕伸側,右上背部に,それぞれ限局して多発性,散在性に弾性軟の小腫瘤が認められ,他にレックリングハウゼン病の症状はなかった.これら腫瘤は組織学的に神経線維腫であった.また電顕的にも検索した.内外文献例21例および自験2例を総括し若干の考察を加え,本症の名称としては限局性多発性神経線維腫が最も適切であることを述べた.
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