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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科38巻8号

1984年08月発行

文献概要

原著

滲出性紅斑を主徴とした急性骨髄単球性白血病

著者: 小林勝1 田村晋也1 長島正治1 西田法孝2 嵐賢治2 肥後理2

所属機関: 1杏林大学医学部皮膚科教室 2杏林大学医学部第二内科教室

ページ範囲:P.793 - P.796

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 16歳,女.手に凍瘡様紅斑,下肢に持久性隆起性紅斑に類似の皮疹を生じ,生検,臨床検査の結果,急性骨髄単球性白血病とそれに伴う皮膚白血病と診断した1例を報告した.手の紅斑は生検により,主として真皮血管周囲に白血病細胞の浸潤を認め特異疹と診断した.また下肢の持久性隆起性紅斑様病変も類似の紅斑性皮疹であることから特異疹と類推された.内科に転科の上,化学療法施行し皮疹は消褪したが,治療開始約半月後DICを惹起して死亡した.
 皮膚白血病について若干の考察を加え,凍瘡様あるいは持久性隆起性紅斑様皮疹を示す特異疹が稀であることを述べた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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