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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科38巻9号

1984年09月発行

文献概要

原著

Membranocystic Lesion(那須)を認めたPigmented Pretibial Patches(BAUER)の1例

著者: 末木博彦1 新村陽子1 藤澤龍一1

所属機関: 1昭和大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.829 - P.835

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 60歳男の糖尿病に伴うpigmented pretibial patches(BAUER)の1例を報告した.病理組織学的に,皮下脂肪組織および真皮中下層に,小嚢胞状,唐草模様状あるいは網目状の断面を有する特異な膜様構造物が認められ,那須らの提唱するmembranocystic lesion(膜嚢胞性病変)に一致した.糖尿病と本病変との関係につき若干の考察を加えた.本病変は一般に,疾患特異性を欠き,脂肪組織の局所的退行性病変と考えられている.自験例では,真皮および皮下脂肪組織にmicroangiopathyの所見が認められ,本病変の病理発生との関連性に興味がもたれる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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