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文献概要
原著
紅斑を主徴としたSubclinical Sjögren's Syndromeの1例
著者: 古川徹1 長島正治1
所属機関: 1杏林大学医学部皮膚科教室
ページ範囲:P.847 - P.850
文献購入ページに移動 自覚的な乾燥症状を欠き,顔面・手・足に浮腫性〜環状紅斑を生じた31歳女性例を経験した.当初,エリテマトーデス(LE)を考え,種々検索したがLE特有の所見は得られなかった.自覚的な乾燥症状は訴えなかったが,シェーグレン症候群(SjS)を疑い検索したところ,SjSに相当する異常所見を得た.
SjSの自覚的な乾燥症状には個人差があり客観的な評価は難しい.臨床的には乾燥症状を訴えなくとも,種々の検査所見でSjSとして異常を示すsubclinical SjS (s-SjS)の存在も明らかとなってきている.このようなs-SjSの発見に紅斑,ことに浮腫性〜環状紅斑が重要であり,このような皮疹と免疫学的異常がくり返し証明される場合,SjSに関する検索が必要であると考えた.
SjSの自覚的な乾燥症状には個人差があり客観的な評価は難しい.臨床的には乾燥症状を訴えなくとも,種々の検査所見でSjSとして異常を示すsubclinical SjS (s-SjS)の存在も明らかとなってきている.このようなs-SjSの発見に紅斑,ことに浮腫性〜環状紅斑が重要であり,このような皮疹と免疫学的異常がくり返し証明される場合,SjSに関する検索が必要であると考えた.
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