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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科38巻9号

1984年09月発行

原著

左顔面神経麻痺と両側内耳神経障害を伴ったサルコイドーシスの1例

著者: 田中信1 小川郁2 長島正治3

所属機関: 1静岡赤十字病院皮膚科 2静岡赤十字病院耳鼻科 3杏林大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.857 - P.860

文献概要

 33歳,女性.四肢の紅色結節を主訴として来院組織学的には,結節型皮膚サルコイドと診断された.諸検査の結果,BHL,両下肺野の網状粒状影,ぶどう膜炎,眼底の静脈拡張および静脈周囲炎がみられ,アンジオテンシン転換酵素上昇(56I.U.)をみとめた.皮疹に対するステロイド外用療法中,左顔面神経麻痺とめまい,耳鳴・眼振等の内耳神経障害を併発し,耳下腺腫脹はみられなかったが,Heerfordt症候群の不全型が考えられた,PSL内服にて,皮疹はすみやかに消失し,7週目には,BHL・眼振を残し,全ての症状は消失した.サルコイドーシスにみられる稀な神経障害について若干の考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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