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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科39巻1号

1985年01月発行

原著

Annular Elastolytic Giant Cell Granulomaの1例

著者: 池田和夫1 斉藤明宏1 諸橋正昭1 阿部貞夫

所属機関: 1富山医科薬科大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.9 - P.14

文献概要

 55歳,男性,農業.7〜8年前,左手背に紅色丘疹が出現.皮疹は次第に遠心性に環状に拡大.その後,右手背にも同様の皮疹が出現.自覚症状はない.現在,左手背に径11cm,右手背に径8cm.径4.5cmの計3個のほぼ円形の環状局面がみられ,辺縁は堤防状に軽度隆起し,境界は明瞭で赤褐色を呈する.環状隆起部外側の病理組織学的所見では,弾力線維の変性がみられ,環状隆起部では,多数の多核巨細胞と組織球,リンパ球などよりなる肉芽腫の形成と巨細胞による弾力線維の貪食がみられた.臨床像,病理組織像からannular elastolytic giant cell granulomaと診断した.また,annular elastolytic giant cellgranulomaについて若干の文献的考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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