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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科39巻10号

1985年10月発行

文献概要

原著

表皮下水疱の多発をみた悪性腫瘍の2例

著者: 瀬戸山充1 田渕香代子1 金蔵拓郎1 田代正昭1

所属機関: 1鹿児島大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.877 - P.882

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 表皮下水疱の多発をみた悪性腫瘍2例を報告した.症例1は53歳,男性.T細胞性リンパ腫を伴っており,皮疹は特異疹と診断され,原病治療により水疱は速やかに消褪した.症例2は61歳,男性.食道癌を併発しており,皮疹については,螢光抗体直接法で基底膜部にC3の沈着が証明され,水疱性類天疱瘡と診断されたが,血中抗体は証明されなかった.なお食道癌術後も皮疹の消長がみられ,病勢とは一致しなかった.自験例2例を報告するとともに本邦における悪性腫瘍を伴った表皮下水疱症報告例40例について統計的観察を行い,若干の文献的考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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