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原著
Corticosteroid内服で誘発されたSenile Sebaceous Hyperplasiaの2例
著者: 茶之木美也子1 泉谷一裕1 濱田稔夫1
所属機関: 1大阪市立大学医学部皮膚科教室
ページ範囲:P.897 - P.902
文献購入ページに移動症例1:83歳,男.Bullous pemphigoid治療のため,prednisolone1日30mgを2週,25mgを2週内服後,顔面に中心臍窩を持つ黄色調を帯びた丘疹,小結節が出現した.Pred—nisolone中断と共に皮疹は消褪した.原疾患増悪のため内服再開後,皮疹は再び出現した.症例2:64歳,男.Sarcoidosis治療のため,prednisolone1日40mgを1.5カ月内服後,顔面に黄色調の小丘疹が出現してきた.病理組織像はいずれも中央に角質を入れ開大した毛包があり,その周囲に多数の成熟した脂腺がブドウ房状に増生していた.Corticosteroidの脂腺への作用機序は十分解明されていないが,1)直接,脂腺細胞を刺激する,2) metabolicderivativesが脂腺増生を促す,3) androgenic hormoneが脂腺に作用するのを助ける,もしくは増強する,の3つの可能性が考えられ,2),3)の可能性が強いように思われた.
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