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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科39巻11号

1985年11月発行

原著

抗Scl−70抗体,抗ヒストン抗体陽性水疱性類天疱瘡の1例

著者: 田村敦志1 渡辺剛一1 山蔭明生1 久保川透1 石川英一1

所属機関: 1群馬大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.921 - P.926

文献概要

 71歳女性の類天疱瘡患者において,免疫血清学的に特異な所見を認めた.本症例は臨床的,組織学的に定型像を示し,螢光抗体直接法でlgG,C3が基底膜部に線状に沈着し,間接法で抗基底膜抗体640倍陽性であった.他方,臨床的に汎発性常皮症,皮膚筋炎,全身性エリテマトーデスを思わす所見を全く認めなかったにもかかわらず,抗核抗体1,024倍陽性,抗Scl−70抗体1,024倍陽性,抗ピストン抗体80倍陽性を示した.本症例では,鞏皮症を初めとする膠原病と共通した免疫学的背景あるいは結合組織病変が存在する可能性が示唆される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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