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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科39巻12号

1985年12月発行

文献概要

原著

DDSが著効を呈した若年性類天疱瘡の1例

著者: 藤岡彰1 馬場俊一1 柿沼寛1 鈴木啓之1

所属機関: 1日本大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.1023 - P.1028

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要約 3歳,男子.既往歴,家族歴に特記すべきことなし.現病歴:昭和58年5月に顔面,陰股部,口腔を含むほぼ全身に拇指頭大までの緊満性水疱多発して出現.瘙痒あり.病理組織所見は表皮下水疱.螢光抗体直接法で基底膜部にC3の線状沈着を認める.間接法,補体法は陰性.HLA抗原はB8,Dw3を認めない.小腸生検で粘膜絨毛萎縮なし.ステロイド剤内服の効果乏しく,DDS25mg/日内服で著効を認めた.小児の慢性非遺伝性水疱性疾患の概念の変遷,またDDSの水疱性類天疱瘡(成人,若年性共に)に対する治療効果に関して,過去の報告例,薬理機序の面から若干の文献的考察を行った.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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