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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科39巻12号

1985年12月発行

文献概要

原著

眼瞼に発生したClear Cell Hidradenomaの1例

著者: 佐藤俊次1 新井克志1 比留間政太郎1 石橋明1

所属機関: 1防衛医科大学校皮膚科形成外科教室

ページ範囲:P.1067 - P.1071

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 50歳,女性の右上眼瞼内側に発生したclear cell hidradenomaの1例を報告した.約4年前に気づいた時は小豆大の大きさであったが,その後徐々に増大し7×8×5mmの半球状の隆起した結節となった.表面は正常皮膚に覆われ,下床と癒着のない皮下結節で,自覚症状および圧痛を認めない.腫瘍は真皮上層から下層にかけて存在し,周囲は線維性結合織で囲まれており,大小の管腔様構造を含む充実性胞巣と2個の大嚢腫とからなる.腫瘍細胞はclear cell,類上皮細胞およびその移行細胞より構成され,また,グリコーゲン顆粒も多数認められた.以上より本腫瘍をclear cell hidradenomaと診断した.また,青柳ら14),生冨ら15)の本腫瘍に関する統計を参考にし1978年より6カ年の報告を集計した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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