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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科39巻12号

1985年12月発行

文献概要

原著

皮膚に原発した小児の悪性リンパ腫の1例

著者: 広川政己1 大熊憲崇1 水元俊裕1 大河原章1 佐久間進2 佐藤利宏3

所属機関: 1旭川医科大学皮膚科教室 2旭川医科大学小児科教室 3旭川医科大学病理学第1教室

ページ範囲:P.1083 - P.1088

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 生後4カ月,女児.生後3カ月頃から左下腿腓腹筋部に自覚症状のない赤褐色の腫瘤が出現し,その後,右季肋部,左大陰唇,左下眼瞼にも同様の腫瘤が出現した.臨床検査成績では,67Ga-citrateシンチグラムで右季肋部腫瘤に一致して異常集積像が認められる以外に異常所見はなく,骨髄像も正常であった.皮膚生検により悪性リンパ腫(LSG分類:diffuse lymphoma, lymphoblastic type)と診断した.化学療法を施行したところ,腫瘤は消失した.経過観察中に白血化および髄膜浸潤を来したが治療には良好に反応し,初診後2年5カ月経過した現在,再発の徴候は認められない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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